ゆうなんとかさんの雑記帳的な。

Twitterで踊ったり音ゲーしたりしてるあの名前がよくわからない人が書いてるらしいよ。

クィアな世界に両足つっこんでる身の上から「女性手帳」について考えてみた

おことわり

私自身は件の手帳をもらえる立場にいるわけではないので、片手落ちどころの考察ではないかもしれません。ただ、結構話題となっているし、ここでも何度かその手のお話をしてきたので取り上げて考えてみました。
なお、クィア(Queer)とは「奇特な」とかいった意味の英語で、この文脈では「性的にノーマルではない気がする」人を包括的にさす言葉とします。言うまでもなく私は片足どころか両足つっこんでることになります。人によっては頭の先までどっぷり浸かってるんじゃないの?って思う人もいそうですが…

「女性手帳」とは

日経新聞によるとこういうことだそうです。

内閣府の「少子化危機突破タスクフォース(作業部会)」は7日、妊娠や出産に関する知識や支援策を記した「生命(いのち)と女性の手帳(仮称)」を作成する方針を決めた。2013年度中に内容を詰め、14年度から市町村で若い女性に配る。晩婚・晩産化に歯止めをかける狙い。ほかの妊娠・出産支援や結婚支援の施策とともに5月下旬にも開く政府の会議に報告する。

これからだと「いついつまでに子供産みましょうね」的な指南書くらいにしか読み取れませんが、どうなるかは今後の発表次第ですね。

やっぱりこれ問題ですよね

うん。TwitterをはじめSNSやBBSでは非難轟々。多方面からそれはまずいんじゃないのかなという批判を受けております。

ノーマルな男女から飛んできそうな批判

  • 女性だけが少子化の原因ではない
  • 子どもができない原因は男性にもある
  • なんという管理社会
  • そもそも社会制度が問題なのでは
  • 作るだけ作って政府はそのバックアップをする気あるの?

といったものが考えられます。男女平等を徹底的に期するなら

  • いっそのこと作らないか、男性手帳も作るべき

という意見もありそうです。これは女性専用車両やレディースデーについても言われることですけれどね。

一方そうではない方からは

トランス界隈にすればその存在自体が致死級の害悪ともなりかねないでしょうね。手帳をもらうこと(もらえないこと)で国が血税をなげうって自分のアイデンティティを否定しにかかってくるわけですから。FtMの方からすれば、手帳をもらうことを拒めないのであれば絶望の淵に叩き落とされる、ということは想像に難くありません。彼らは「男性」として生きていきたいにもかかわらず「女性」のためのシステムに異を唱えないといけないという二重苦に陥ります。自殺者増やしてどうする…
レズビアンの方からすればどうなるでしょうか。お互いもらうことはできるのですが、何がしたいのかわからない、といった感じになると思いますね。こればかりは想像するしか出来ませんが…

で、いい感じに持って行くにはどうしたらいいのかなと

強制はしないことです。今のところ、家族を築くには時間もお金も無いような人が溢れかえり、しかし結婚、出産のためのハードルは上がる一方、という悪循環が続いているのではないかなと思います。社会的には養子縁組や柔軟な養育休暇制度の普及が進めば、ある程度ミスマッチが解消されると思いますね。「こうあるべきだ」とするよりも「こうあってもいいんだよ」となる社会にするといいのかもしれませんね。