ゆうなんとかさんの雑記帳的な。

Twitterで踊ったり音ゲーしたりしてるあの名前がよくわからない人が書いてるらしいよ。

各OSの「フラットデザイン」をちょっと考えてみた

一口にフラットといっても、「お前のフラットデザインはなんか違う」という理由がわかると思います。

Windowsのフラット感

最近のWindowsちょっと迷走気味ですが、今のUIはその源流をたどれば10年ほど前に登場したWindows Media Centerに見ることができます。そこからブラッシュアップを続けて今のUIにたどり着いたようです。現状が残念だとしてもフラットデザインの先駆者というポジションは揺るがないと思います。そんなWindowsのフラットデザインを見てみると、

  • 徹底した装飾の排除(「クローム*1はいらない」という名言がプロ生で出てきた)
  • シャドウの排除
  • ストロングトーン
  • スクエア
  • 文字が主人公

という特徴があると思います。影や透明感すら排除するあたり、フラットデザインとしてはかなり前衛的な印象があります。DJシミュレーションのはずが中二病全開の中世的雰囲気をまとった某ゲーム*2同様、Microsoftとしてはかなり冒険したなーという感じです。

こういう破天荒な挑戦ができるのも、長年皆様に支持され続けてきたタイトルだからこそ。
この場を借りて厚く御礼を申し上げます。

beatmania IIDX 21 SPADA

という言もある通り、逆に言うと長い歴史を刻んてきて、支持され続けていたがためにできた冒険なのかもしれません。

Androidのフラット感

Android3.x系からの流れをくんだUIはフラットな感じになりました。とはいえ、ほかのUIと比べてみると

  • 透明感があまりない
  • アイコンは立体的
  • 明るいところがひかりそうなイメージ

こちらはある程度影を残しつつ印象をフラットにしています。4.x系ではあまり透けないしっかりした厚紙でできたカードを重ねたような影やへこみが見て取れます。アイコンは、通知やアプリ内のものはWindowsよろしく平坦でシンプルなものが多いのですが、アプリそのもものアイコンはうってかわって影をつけるうガイドラインにかかれています。

  • ランチャーの暗黙のライト モデルを反映させてください ( トップライト ) 。
  • アイコンが 3Dの場合は、他のアイコンと比べて不自然にならない視点を使ってください。前向きがもっとも効果的です。
    • 3D アイコンは浅い影がベストです。
  • より早く認識できるようなユニークなシルエットにしてください。必ずしも Android アプリのアイコンを正方形にする必要はありません。
    • アイコンを大きいイメージのトリミング ビューで表現しないでください。
4.1.1 ランチャー アイコン - ソフトウェア技術ドキュメントを勝手に翻訳

引用もとにはアイコンのサンプルもあります。微妙に影がついているのがわかると思います。引用した部分にもある通り、世界観を通してのライトモデルがあるようで、開発側としてはそれを守ってほしいようです。

iOSのフラット感

iOS7からの大改変で、写実的なUIを脱却しました。フラットUIとはしてはおそらく最後発ですが、そのぶん満を持しての登場ということになるでしょう。実機を持っていないのであくまでスクリーンショットなどから印象なのですが、

ほかのフラットデザインと違い、透明感を残しつつフラット化しています。コンテンツの独立性は影よりもレイヤー感で表現したいような気がします。今回引き合いに出した3つのプラットフォームの中ではいちばん曲線的な印象があります。このあたり、くしくもWindowsとは好対照です。

よくわからなかったらSleipnirを見てみよう

Sleipnirのアイコンは各プラットフォームの世界観に合わせて作られています。Windows版はデスクトップ向けの世界観で作ってあるようですが、WP版が今風のスタイルでアイコンを作っています。

個人的に思ってること

新しいWindowsのスタイルがいまいちパッとしてない理由

iPadが最初「そんなもの売れっこない」と評されたように、「なじみがないもの」だからでしょう。また、ユーザーがそう思うのと同じく、サードパーティーの開発者もそう思っていて、デザインセンスが追い付いていないというのもあると思います。見た目はもちろんのこと画面構成だったり、画面間の導線だったり。その辺のノウハウがまだ十分にないので、うまくデザインできずに相いれない過去のデザインを持ち出して失敗してしまっている。そんな感じです。今はNintendo DSWiiが発売された当初のゲームメーカーのように、サードパーティがまったく新しいものの世界観にどうやってついていけばいいかと呪詛の言葉を上げている時期なのではないかと思います。

最近のWindowsのUIについての余談

Appleみたいに強硬姿勢をとって、折れないほうが良かったかもしれない。特に「スタート」まわり。
私自身、Windows7からスタートメニューはほとんど使ってないし、むしろWindows+Qででてくる検索が7に実装されていればもっと使ってなかった。
だって7からタスクバーがランチャーになったし、設定項目はWindows+Qで検索すればいいわけですから。コントロールパネルを出すとき以外はほんとうにWindows→→→Enterでシャットダウンするくらいしか出る幕がありませんでした。
あと8→8.1の検索コントラクト仕様変更は個人的には改悪。検索ボタン押したらチャーム開くでええやんと、なんでアプリ内で閉じた検索の仕様にしたのかと。
むしろデスクトップアプリの検索機能や設定機能もコントラクト呼び出しで対応させるくらいでも私は一向に構わないんですけどね。むしろそうしてくれたらどんなアプリでも、「検索どこだっけ→検索チャーム」「設定どこだっけ→設定チャーム」「いいスコアでたからツイートしてドヤりたいんだけどどこだっけ→共有チャーム」「Evernoteにこのリンクメモしときたいんだけどどこだっけ→共有チャーム」「ページの印刷どこだっけ→デバイスチャーム」となってアプリごとにいちいち探さなくていいし。私がチャームを見て斬新で画期的だなと思ったのはそこなんですよね。今のWindowsはそこを全力で殺しにかかってる気がしてすごくもにょもにょしてます。
そしていいかげん通知の履歴をどこかで見れるようにしてほしいです。ここがWindows長年の不満ポイント。おそらくここはこれからはライブタイルの仕事だからまあいいのかなと割り切っているのかもしれませんが、現状デスクトップアプリはライブタイルなんてありませんし、ストアアプリもライブタイルをまともに実装していないのがほとんどなので、なんとかしてほしいところです。

*1:ここでは某ブラウザーではなくてめっき、余計な装飾の意味

*2:タイトル画面もBGMも、「beatmaniaIIDX」という文字が何らかのアレによって見えなければもはや音ゲーにすら見えない